セサミンとワーファリンの飲み合わせにはご注意

セサミン摂取時には注意!ワーファリンとの飲み合わせ

老化や病気の原因となる活性酸素を除去し、体のサビ付きを防いでくれるセサミン。そのアンチエイジング効果や美容効果に、ますますセサミンの人気は高まっています。
セサミンを摂取した上での副作用は今のところ報告されていませんが、(※2018年時点)それでも気を付けなければいけない点があります。それは、服用している薬との飲み合わせです。
特に、ワーファリンを服用している方は、セサミンの摂取には注意が必要です。セサミンはゴマ由来の天然成分ですが、ゴマにはワーファリンの効果を弱めてしまう成分が含まれているのです。
以下では、ワーファリンとセサミンの飲み合わせについてご説明します。

ワーファリンとは?

ワーファリンは、血液をサラサラにするための薬です。血栓ができるのを防ぐ効果があり、心臓や血管に病気がある方、人工弁の手術を行った方などが服用しています。

血液の凝固を防ぐワーファリン

血液には通常、血液凝固因子という物質が含まれています。これはケガなどをした際に、血液を固めて出血を止める役目を果たしています。この物質がなければ、出血がいつまで経っても止まらなくなってしまいます。病気のない体なら、とても重要な物質なのです。
しかし、心臓や血管の病気で血栓ができやすくなっている場合には、この血液凝固因子の合成を防ぐ必要があります。その際に用いられるのが、ワーファリンです。

ワーファリンの効果を薄めるビタミンK

血液凝固物質を生成するには、緑茶や海藻などに多く含まれているビタミンKが必要とされます。
ワーファリンは、このビタミンKの働きを抑えることで血液凝固因子の生成を妨げ、血液を固まりにくい状態にします。そして血管内の詰まりを解消し、血流を良くするのです。

血液を固めるための物質を抑える薬なので、ワーファリンの服用には医師の判断のもと、細かな注意が必要です。自己判断でサプリメントなどを摂取してしまうと、薬の効果を弱めてしまう結果になりかねません。

セサミンはワーファリンの効果を弱める?

ワーファリンには、飲み合わせに注意が必要な薬や、過剰摂取を避けなければなない食べ物がいくつか存在します。
そしてセサミンを含んでいるゴマも、摂取には注意が必要とされる食べ物なのです。

ビタミンKを含むゴマ

セサミンが含まれているゴマには、ビタミンKも含まれています。骨の形成や血液凝固促進に欠かせない栄養素ですが、この成分がワーファリン服用者には逆効果となってしまいます。
ビタミンKを摂取すると、それを使用して肝臓が血液凝固因子を作り出し、ワーファリンの血液サラサラ効果を低下させてしまうのです。
そのためワーファリンを服用している方は、ビタミンKを含んでいる緑茶・海藻・緑黄色野菜などの大量摂取は禁止とされています。

【食材100グラムに対して含まれるビタミンKの量】(※日本食品標準成分表2015年版より)

  • 緑茶:4000マイクログラム
  • 干し海苔:2600マイクログラム
  • わかめ:1800マイクログラム
  • 青汁:1500マイクログラム

ゴマの場合、ゴマ100グラムに対して含まれるビタミンKは約12マイクログラムです。
同じ100グラムでも、緑茶や海藻と比べるとビタミンK含有量はそれほど多くないように思えます。
しかし、ゴマは種子が小さいので他の食品よりも大量に食べることができてしまいます。サプリメントも、その一粒には大量のゴマ成分が凝縮されています。ワーファリンを服用している方にとって、ゴマの摂取は安全とは言い切れません。

ゴマ料理やセサミンサプリは控えよう

セサミン摂取のためにゴマを食事へ取り入れている方も多いですが、ワーファリンを服用している方はゴマ料理を控えましょう。

また、セサミンのサプリメントも注意が必要です。
セサミンはゴマに含まれている抗酸化成分を凝縮したものなので、ゴマに含まれている栄養素がすべて入っているわけではありません。しかし、それでもワーファリンの効果を低下させてしまう恐れはあります。ゴマ料理と同様、ワーファリン服用中はセサミンサプリの摂取も控えた方が安心です。

自己判断は危険!

ワーファリンの副作用とセサミン

ワーファリンの副作用として、肝臓の働きが悪くなることが挙げられています。しかし、その副作用を改善するためにサプリメントを摂取するのは危険です。
二日酔い防止効果で有名なセサミンは、胃腸で消化吸収されず肝臓へそのまま届く成分です。肝機能を改善する効果を持っているのがセサミンの特徴ですが、だからと言って安易にセサミンを摂取しないよう注意してください。ワーファリンの副作用を改善するどころか、薬本来の効果を弱めてしまう危険性があります。

サプリメントなら問題ない?

お薬を服用している際、別の薬を飲むことがあったらまずは医師に確認しますよね。
しかしサプリメントは健康食品に分類されるため、摂取しても問題ないと自己判断してしまう方も多いようです。ワーファリンの効果の度合いは人によっても異なるため、うっかり摂取したセサミンが悪影響を及ぼしてしまう恐れもあります。
どうしてもセサミンサプリを試してみたい場合には、かかりつけの病院などへ必ず相談をしましょう。

まずは医師に相談を

体に良いとされるセサミンですが、服用しているお薬によっては逆効果となってしまう恐れもあります。血液の凝固を抑えるワーファリンにとって、ビタミンKの過剰摂取は効果を低めてしまう要因になります。ビタミンKを含むゴマはもちろん、それが混在している可能性のあるセサミンサプリも控えた方がいいでしょう。
ワーファリンとの飲み合わせについては、自己判断は危険です。もしセサミン摂取を考えているのであれば、必ず医療機関へ相談してください。

関連コラムcolumn