セサミンのサプリメントの注意点

ゴマに含まれているセサミンは、肝機能の向上や生活習慣病予防など様々な効能で人気がある栄養素です。
このセサミンを摂取する際、サプリメントは最も効率が良く、便利な方法ですが、サプリメントだからこその注意するべきこともあります。
今回は、セサミンのサプリメントの注意点についてご紹介します。

セサミンのサプリメントはどんなもの?

セサミンは、五大栄養素(人体に必須の5種類の栄養素;タンパク質・炭水化物・脂質・ビタミン・ミネラル)ではないため、厚生労働省やWHOといった公的な機関によって、摂取目安量が定められていません。
そのため、サプリメーカー各社が独自に摂取目安量を定めており、ほとんどの製品では、1日分の規定量で、約10mgのセサミンが摂れるようになっています。
食品からセサミンを摂る場合、ゴマでは1.4~2.0g(小さじ2/3程度)、ゴマ油では2.0g(小さじ1/2弱)が必要となります。
それほど多い量ではありませんが、毎日料理に使うとなると、簡単ではありませんから、料理が苦手な人などは、サプリメントを利用するのが良いでしょう。
また、市販のセサミンサプリメントの大半は、セサミンだけでなく、ビタミン類やポリフェノール類、アミノ酸などの栄養素もミックスされています。
ビタミンCやポリフェノール類など、抗酸化作用(人体に有害な活性酸素を除去する働き)を持つ栄養素や、DHAやEPAなどの血中のコレステロールを減少させる働きを持つ栄養素といった、セサミンと似た効能を持つ栄養素がミックスされている場合が多いです。

規定量をしっかり守る

栄養素の中には、摂取上限量以上を摂ることで、身体に良い働きどころか、害となるものも存在します。
幸いセサミンは、多量に摂取しても健康被害が無い、極めて安全な栄養素ですから、規定量を守らなかったとしても、セサミンによって健康被害が生じる可能性は少ないです。
しかし、セサミンのサプリメントには、セサミン以外にも、飲みやすくしたり消化を助けたりするための添加物が含まれています。
サプリメントを規定量以上飲んだ場合、多量の添加物によって消化不良を起こしてしまい、かえって消化効率が悪くなってしまうことがあります。
市販のサプリメントのほとんどは、1日当たりの規定量に、約10mgのセサミンが含まれています。
もし、毎日セサミンを10mg以上摂りたいというのであれば、数日分の用量を一度に飲むのではなく、1日当たりの規定量により多くのセサミンが含まれている製品を選ぶようにしましょう。

ミックスされている栄養素に注意

セサミンは、多量に摂取してもこれといった健康被害が無いばかりか、医薬品との副作用も報告されていません。
しかし、市販のセサミンサプリメントにミックスされている、セサミン以外の栄養素が過剰摂取や医薬品と併用することにより副作用を起こす可能性もあります。
ですので、サプリメントに含まれているセサミン以外の栄養素にも注意を払うようにしましょう。
セサミンサプリメントにミックスされることが多い栄養素のうち、過剰摂取による副作用の恐れがあるものの例として、次のようなものが挙げられます。

  • ・ビタミンA・・・頭痛や嘔吐、肝機能障害など
  • ・ビタミンB3(ナイアシン)・・・皮膚の紅潮や痒み、肝機能障害など
  • ・ビタミンC・・・下痢や鉄過剰症の原因となります
  • ・ビタミンE・・・骨粗しょう症
  • ・EPA・・・出血時に、血が凝固しにくくなります

また、医薬品と併用することによる副作用の恐れがある栄養素には次のようなものがあります。
・ビタミンA・・・血液凝固防止薬の作用を増大させたり、テトラサイクリン系抗生物質との併用により激しい頭痛が起こる可能性があります

・ビタミンC・・・利尿薬との併用で腎・尿路結石が起こる可能性や卵胞ホルモン薬との併用で血中エストロゲン濃度が上昇する可能性があります

・ビタミンE・・・血液凝固防止薬と併用すると、出血傾向が強くなることがあります

・カルシウム・・・強心薬との併用により作用を増強することがあります

・鉄・・・甲状腺ホルモン薬・下痢治療薬・セフェム系抗生物質などと反応して、働きを阻害します

・ノコギリヤシ・・・卵胞ホルモン薬・経口避妊薬との併用により静脈血栓塞栓症などの副作用が発生する可能性があります

・ニンニク・・・抗血液凝固作用があるため、大量摂取すると血液凝固防止薬との間に副作用を生じます

食生活・生活習慣を整えないと効果も出ない

健康の土台である食生活・生活習慣がガタガタだと、身体に必要な栄養自体が不足し、体調を崩してしまいます。
そのため、食生活や生活習慣がガタガタのままでセサミンを摂ったところで、焼け石に水であり、健康問題の根本的な解決にはなりません。
また、紫外線やタバコ、多量のアルコールなどは、ガンや老化の原因である活性酸素を発生させますし、高脂質・高カロリーの食生活は過酸化脂質(活性酸素の一種)を発生させ、肥満や高血圧の原因となります。
活性酸素や過酸化脂質を除去することで、生活習慣病や肥満を予防するといったセサミンの効能も、活性酸素や過酸化脂質があまりにも多すぎると、相対的に効果が薄れてしまいます。
セサミンの効能を活かすためにも、高脂質・高カロリーの食事を避け、バランスの取れた食生活を心がけると同時に、睡眠などの生活習慣も整えるようにしましょう。

まとめ

様々な効能で人気があるセサミンは、五大栄養素ではないため、公的機関によって、1日当たりの推奨摂取量が定められてはいません。
その代り、サプリメーカーの多くが、1日当たり10mgの摂取を推奨しています。
この分量自体は、ゴマそのものやゴマ油などでも簡単に摂ることのできる量なのですが、毎日きちんと摂り続けるのは、なかなか難しいものです。
その点、サプリメントならば、毎日決まった量を飲むだけですから、手間もかかりませんし、確実にセサミンを摂ることができます。
セサミンをサプリメントで摂る際の注意点としては、サプリメントの規定量をしっかりと守ることや、サプリメントに配合されている他の栄養素を確認すること、食生活・生活習慣を整えることなどが挙げられます。

関連コラムcolumn