実は、ゴマの状態ではセサミンは吸収されにくい

ゴマに含まれるセサミンは、肝機能の向上やガン予防、うつ病予防など様々な効能を持つ栄養素として人気があります。このセサミンをゴマから摂る場合には、ゴマそのままの状態だと、セサミンを充分に吸収することが出来ないということをご存知でしょうか?ゴマからセサミンを摂る際の吸収効率についてご紹介します。

貴重な栄養素セサミン

セサミンは、ゴマ固有の栄養素と言っても過言ではなく、ゴマ以外の食品にはほぼ含まれていません。その上、セサミンはゴマの重量比、0.5~0.7%しか含まれていないのです。多くの野菜や果物に含まれるビタミンC、青魚に豊富に含まれるDHA・EPAなど、セサミンのサプリメントに配合されることが多い栄養素に比べて、セサミンは貴重な存在なのです。

消化するにはゴマの殻が邪魔

ゴマは殻が硬いため、ゴマをそのまま食べた場合、消化されないこともしばしばあります。セサミンは硬い殻に包まれた内側の部分に含まれているので、殻がついたままではほとんど吸収することが出来ません。セサミンを効率良く吸収するためには、ゴマは炒りゴマのままではなく、擦りゴマや練りゴマに加工し、硬い殻を壊す必要があるのです。

セサミンを効率良く吸収するには?

セサミンを効率良く吸収するために、硬い殻をすり潰して擦りゴマや練りゴマに加工するのですが、この他にもセサミンを効率良く吸収するために出来ることは無いのでしょうか?

セサミンは脂溶性(油に溶けやすく水に溶けにくい)の栄養素なので、油を使った料理にセサミンは溶け出します。そのため、坦々麺やラーメンなどにゴマを用いた場合、セサミンはスープに溶け出してしまいます。スープを全部飲むことで、セサミンを無駄なく摂ることは出来ますが、脂質や塩分の摂り過ぎとなってしまいますので健康にはよろしくありません。ゴマと油を組み合わせることで、セサミンを油の中に溶け出させ、セサミンを効率良く摂ることが出来るのは確かですから、全部飲んでも問題の無い油の量の料理などで試してみるのも良いでしょう。

他にもゴマそのものではなくゴマ油でセサミンを摂るのも効率が良いです。ゴマ油は製造の過程で殻を取り除いて、ゴマの油脂成分だけで作られていますから、セサミンも豊富に含まれており、セサミン10mgを摂るためには、約2gのゴマ油で充分です。普段の料理で使う油をゴマ油に変えるだけで、簡単にセサミンを摂ることが出来るというわけですね。

1日10mg以上のセサミンというのは、ゴマやゴマ油を日常的に料理に使う人からすれば、簡単に摂ることが出来る量です。しかし、自炊をあまりしない人やゴマと馴染みが無いという人には難しいかもしれません。そのような、ゴマやゴマ油を充分に摂ることが出来ないという人には、サプリメントがおすすめです。市販のサプリメントには、10mg以上のセサミンが含まれており、簡単にセサミンを摂ることが出来ます。

まとめ

ゴマの殻は硬く、炒りゴマをそのまま食べた場合、消化されないこともしばしばです。セサミンは、ゴマの殻の内側に含まれているため、炒りゴマをそのまま食べると、セサミンもほとんど吸収されません。セサミンを効率良く吸収するためには、擦りゴマや練りゴマといった形にして、ゴマの殻を壊す必要があります。

セサミンを効率良く吸収するには、油を使った料理にゴマを使う事で、セサミンを油に溶かし、消化効率を高めるという方法もあります。

また、製造の過程でゴマの殻を取り除いたゴマ油は、セサミンが豊富に含まれてますので、効率良くセサミンを摂ることが出来ます。

自炊をあまりしないという人やゴマに馴染みが無いという人は、サプリメントでセサミンを摂るのもおすすめです。

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