美容にセサミン

ゴマに含まれる栄養素セサミンは、肝機能の向上やガン予防、うつ病予防など様々な効能で人気がありますが、実は美容にも効果があるということをご存知でしたか?今回はセサミンが持つ美容効果をご紹介します。

セサミンとは

セサミンは、ゴマに含まれる栄養素の一種で、栄養学的には大豆のイソフラボンや緑茶のカテキンなどが属するポリフェノール類に分類されます。ゴマにはセサミンの他にも、セサミンと構造がよく似た栄養素が数種類あり、これらをまとめてゴマリグナン類と言います。
セサミンの特徴として最も有名なものが「抗酸化作用」です。私たちは酸素を利用して生きていますが、身体の中で酸素の一部が変化して、毒性の高い「活性酸素」となってしまうことがあります。活性酸素は、周囲の細胞や組織を傷つけ、機能を喪失させたり、ガン細胞化させたりする非常に厄介な存在で、活性酸素が老化の原因だとする説もあるほどです。この活性酸素と反応することで、これを除去する働きが「抗酸化作用」であり、セサミンのように抗酸化作用を持つ物質を、抗酸化物質と呼びます。抗酸化物質としてはビタミンCやカテキンなどが知られています。

セサミンの美容効果

セサミンは栄養素の中でもトップクラスの効能の多さを誇ります。そのため、その効能を美容に限定してみても、大きく分けて6パターンにカテゴリー分けできます。

しみ・しわ・たるみの予防・改善

肌が紫外線を浴びると、活性酸素が発生します。この活性酸素によって、メラニン産生細胞がダメージを受け、メラニン色素を過剰に分泌したまま、新陳代謝がまともに行われなくなって生じるのが「しみ」です。また、肌を支えるコラーゲン繊維が活性酸素によって傷つけられ、変形してしまったものが「しわ」や「たるみ」です。
セサミンを飲むことで、活性酸素を除去し、これらの発生を予防することができます。そして、セサミンには新陳代謝を活発にする働きもあるため、すでに存在しているしみやしわ、たるみも次第に改善されていきます。

抜け毛・薄毛・白髪などの髪のトラブルの予防・改善

抜け毛や薄毛、白髪といった髪のトラブルにも活性酸素が関わっています。頭皮が紫外線を浴びることで、活性酸素が発生し、髪の毛を作り出す毛母細胞や毛乳頭などの組織が傷つくと、抜け毛や薄毛、白髪などの髪のトラブルになります。
セサミンが活性酸素を除去することで、髪の発育に関わる組織が正常化し、健康的な髪がきちんと作り出されるようになります。そのため、抜け毛や薄毛、白髪などの髪のトラブルを根本から予防・改善することができるのです。

ダイエット効果

食事に含まれている脂質は、肝臓で分解されて、LDLコレステロールとなって、全身に運ばれます。これに対して、身体の末端に溜まった脂質は、HDLコレステロールとなって、肝臓へと運ばれます。このLDLコレステロールとHDLコレステロールのバランスが崩れ、LDLコレステロールの方が多くなると、肥満になってしまいますし、さらには動脈硬化のリスクも高くなります。
セサミンには、血液中のLDLコレステロールや中性脂肪を減らす働きがあるため、肥満を予防することができます。また、セサミンには全身の血行を良くし、新陳代謝を活発にする働きもありますから、消費カロリーが上がって、ダイエットには効果的です。

女性ホルモンのサポートをする働き

輪郭の柔らかさや薄い肌、バストアップといった女性らしい見た目のために、女性ホルモン・エストロゲンの働きは欠かせません。エストロゲンには、外見上の女性らしさを作り出し、性機能を調節するほかにも、全身の血行や精神状態を調整するなどの働きがあります。この女性ホルモンの分泌量が変化することによって起こる身体的・精神的不調が月経前症候群ですし、閉経後に分泌量が激減することで起こる様々な不調が更年期障害です。
セサミンやカテキン、イソフラボンといったポリフェノール類は、エストロゲンと構造がよく似ているため、体内ではエストロゲンと同じような働きをします。つまり、体内で不足しているエストロゲンの働きを、セサミンで補うことができるのです。そのため、これらの栄養素は別名「植物エストロゲン」と呼ばれています。

精神を安定させる働き

強いストレスを感じたとき、神経細胞の周辺で活性酸素が発生します。この活性酸素は、神経にダメージを与えることで、自律神経のバランスを乱し、精神的不調やうつ病の原因となります。精神的な不調は肌や髪、表情に表れやすいですから、美容の大敵です。
セサミンの抗酸化作用は、ストレスで発生する活性酸素にも有効ですので、精神的不調やうつ病を予防・改善することができます。また上で述べた、セサミンがエストロゲンの代わりに働く効果の中には、精神を安定させる働きもありますので、メンタルに関してはセサミンは非常に効果的な栄養素であると言えるでしょう。

食事の栄養素を無駄なく摂り入れる働き

肝臓の門脈で吸収されたセサミンは、一部が血液を通して全身に運ばれるのを除けば、大半が肝臓で働きます。肝臓で発生する大量の活性酸素を除去したり、アルコールなどの毒物の分解を促進したりといった働きもありますが、セサミンの肝臓における最大の働きは、何といっても代謝の向上です。食事で摂った栄養が、肝臓でしっかりと代謝されるようになりますから、食事の栄養を無駄なく摂り入れることができます。
サプリメントで栄養素を気軽に摂れる時代とは言っても、人体に必要な栄養素は膨大な数に及びますから、食事をおろそかにしてサプリメントに頼ったところで、栄養バランスが偏り、肌荒れや髪のトラブルとなって表面に出てきてしまいます。セサミンを摂ることで、肝臓の代謝機能が高まり、食事に含まれる栄養素を効率良く、美容に活かせるようになります。

セサミンの美容効果を高めるには

セサミンの美容効果を高めるために、次のポイントに気をつけるようにしましょう。

活性酸素の原因となるもの・習慣を避ける

私たちが摂取したセサミンは、抗酸化物質として活性酸素を除去していく中で消費されていきます。そのため、体内の活性酸素が多すぎると、相対的にセサミンの効果が減ってしまいますので、活性酸素の原因となるもの・習慣を避けることで、活性酸素が少ない身体を目指しましょう。活性酸素の原因となるもの・習慣には次のようなものがあります。

・紫外線
・タバコ
・多量のアルコール
・化学薬品
・過度の食品添加物
・強いストレス
・激しい運動

高脂質・高カロリーの食生活を避ける

高脂質・高カロリーの食生活を続けると、消費されなかった脂質が蓄積し、肥満の原因となります。またそれだけでなく、体内の脂質は活性酸素と反応することで過酸化脂質となり、活性酸素と同様に、周囲の細胞や組織を傷つけ、ガンや老化の原因になるため、過酸化脂質も活性酸素の一種に分類されることがあります。

セサミンの抗酸化作用で過酸化脂質を除去することができますが、上で述べている活性酸素と同じく、過酸化脂質の量が多すぎると、セサミンの効果が相対的に減ってしまいます。高脂質・高カロリーの食生活を避けることは、セサミンの摂取に限らず、健康には良いことですから、ぜひ取り組むようにしましょう。

美容に関する他の栄養素も摂る

市販のセサミンサプリメントの大半は、セサミン以外の栄養素もミックスされています。そのため、美容に関する栄養素が入った製品を選ぶことで、セサミンには無い美容効果を補うことやセサミンの持つ美容効果を相乗効果で高めることができるのです。髪に関して効果がある栄養素には、亜鉛やノコギリヤシ、肌のトラブルに関してはビタミンAやビタミンC、亜鉛、マグネシウムというように、それぞれの部位や目的に応じて効果のある栄養素は様々です。サプリメントを選ぶ際にはそういった点にもこだわってみてください。

まとめ

ゴマの栄養素セサミンには、美容に関する効能が数多くあり、主なものでも次のようなものがあります。

・しみ・しわ・たるみの予防・改善
・抜け毛・薄毛・白髪などの髪のトラブルの予防・改善
・ダイエット効果
・女性ホルモンのサポートをする働き
・精神を安定させる働き
・食事の栄養素を無駄なく摂り入れる働き

これらの効能を高めるためには、以下のポイントを押さえておく必要があります。

・活性酸素の原因となるもの・習慣を避ける
・高脂質・高カロリーの食生活を避ける
・美容に関する他の栄養素も摂る

引用元
美容にセサミン
http://www.blues101.org/beauty.html

関連コラムcolumn