セサミンの製造工程

ゴマに含まれているセサミンは、ガン予防や高血圧予防など様々な効能を持っているため、最も人気がある栄養素の一つであると言えます。そんなセサミンを効率良く気軽に摂れる方法として、人気があるのがサプリメントです。では、セサミンのサプリメントはどのような工程で作られているのでしょうか?セサミンサプリメントの製造工程についてご紹介します。

セサミンサプリメントの原料は?

セサミンはゴマ以外に、サンショウの樹皮やイチョウにも含まれています。しかし、ゴマが最も高濃度のセサミンを含んでいて、供給・抽出が容易であるため、セサミンサプリメントの原料には、ゴマが使われています。また、市販されているセサミンサプリメントの大半は、セサミン単体のサプリメントではなく、ビタミンEやEPAといったセサミンと相性の良い栄養素がミックスされた製品です。これらの栄養素や、栄養素の粉末を固めるための添加物や保存料などもサプリメントには入っています。

セサミンの製造工程1(原料の抽出・配合・充填/成型)

ここでご紹介するのは、国内大手メーカーにおけるセサミンサプリメントの製造工程の一例です。

まずは原料となるゴマの残留農薬の検査を行います。ゴマの国内自給率は0.1%以下ですので、セサミンサプリメントに使用されるゴマも、アフリカ産や南米産のものがほとんどです。そのため、日本で一般的な農薬だけではなく、輸入相手国で用いられている農薬についても検査しなければなりません。メーカーによっては数百種類もの農薬検査やそれ以外の独自の品質検査を設けているところもあります。

セサミンの抽出が終わったら、他の栄養素や添加物と合わせて、配合された成分が均一になるようにタンク内で混ぜ合わせます。このとき、成分ごとに溶かす順番や温度が異なる場合もあります。

サプリメントの「中身」が出来上がったら、次は充填・成型作業です。カプセルタイプの場合には、液体や粉末状態の栄養成分をカプセルに充填していきます。また、タブレットタイプの場合には、栄養成分の粉末をタブレット状に成型します。液体タイプのカプセルの場合は、この後数日間かけて乾燥する工程があります。この乾燥の工程では、低温乾燥タンブラーを回転させながら、カプセル同士がくっつかないようにしなければなりません。

セサミンの製造工程2(検査・梱包)

サプリメント自体が出来上がった段階で、製造スタッフによる目視の検査を実施するメーカーがほとんどです。この際に、サプリメントに傷や割れ目、液漏れや汚れがないかどうかを1粒1粒確認します。容器に充填する前の最後の確認ですので、この段階の検査は重要です。目視検査のスキルを維持するために、試験を実施し、スタッフを選抜しているメーカーもあるほどなのです。

また、この製造ラインの目視検査以外にも、品質について研究所や工場で検査も行われます。目視検査では、サプリメントから不良品を見た目で選別しますが、品質検査では、品質基準や安全基準を満たす製品であるかを、検査機器を用いてチェックします。メーカーによっては、検査機器でも検出できないような天然成分のバラツキを、訓練された検査員の嗅覚で検出するというのですから驚きです。

セサミンサプリメントの製造が終わると、ボトルなどの容器に粒を充填し、ラベルやフィルムを貼って完成です。容器にサプリメントを充填する際には、各容器ごとに内容量に違いが出ないように、センサーで粒数を確認しています。また、容器・ラベルの汚れや印字のカスレをチェックして、不良品があれば取り除きます。こうして製造された製品の一部を、サンプルとして保管し、必要に応じていつでも品質調査できるようにしているメーカーもあります。

出荷前の最終チェックが、梱包の段階で行われます。容器に破損個所はないか、製品に違和感はないか、賞味期限は適切か、などを手作業で梱包しながらチェックします。こうして、セサミンサプリメントは出来上がるのです。

サプリメントを選ぶ際には製造工程もチェックしよう

このような製造工程を国産メーカーではHPなどで公開し、自社製品の品質管理体制をユーザーに明らかにしています。しかし、海外製サプリメントでは、どのような製造工程で製造されているのか、品質や安全性が保障される生産体制なのかをユーザーが確認することはまず出来ません。海外サプリメントによる健康被害の報告も、死亡事例など重篤なものを含め、何件も報告されています。健康のためにサプリメントを飲むのですから、しっかりとした製造工程のメーカー製品を選ぶようにしましょう。

まとめ

様々な効能を持つということで人気の栄養素セサミンのサプリメントには、セサミン以外にも、セサミンと相性の良い栄養素や添加物が原料として用いられます。セサミンのサプリメントの製造工程は、大まかに「抽出」→「配合」→「充填/成型」→「検査」→「梱包」の順序で行われます。

「抽出」では、原料のゴマの残留農薬検査をし、合格したゴマからセサミンを抽出します。

「配合」では、抽出したセサミンや他の栄養素、添加物などを均一になるように混ぜ合わせます。

「充填/成型」では、「配合」で作られた均一な成分の粉末・液体をカプセルに充填したり、タブレット状に成型したりします。

「検査」では、「充填/成型」で製造されたサプリメントを目視検査し、不良品があれば取り除きます。同時に研究室や工場で、製品の品質検査も行います。

「梱包」では、「検査」に合格したサプリメントを容器に充填し、ラベルやフィルムを貼ります。この際に最終的なチェックとして、容器の破損や賞味期限などを手作業で検査します。

大手国産メーカーでは、自社の製造工程や品質管理体制をHPで公開しているところがほとんどです。それに対して、海外製サプリメントがどうやって作られたか、どのような生産体制で作られたのかを確認することは非常に難しいものがあります。安全性や品質に問題があることが多い海外製サプリメントではなく、しっかりとした製造工程のメーカー製品を選ぶようにしましょう。

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