国産原料のセサミン

ゴマに含まれているセサミンは、肝臓の代謝機能の促進やガン予防、高血圧予防など様々な効能で知られる栄養素です。セサミンを摂る方法には、ゴマやゴマ油、サプリメントなどがありますが、国産のゴマと海外産のゴマで違いはあるのでしょうか?国産のセサミンについてご紹介します。

ゴマの産地

アフリカ東部を原産とするゴマは世界各地に広がり、各国で古くから栽培が行われてきました。日本でも奈良時代には広く栽培が行われていた記録が残っています。

現在では、アジア、アフリカ、南アフリカにゴマの主要生産地が分布しています。中国、ミャンマー、インドがゴマの三大産地と呼ばれていますが、スーダンやタンザニア、ナイジェリアといった国もそれらの産地に比肩する生産量を誇っています。

国産のゴマの特徴

江戸時代までは、日本でもゴマの栽培が盛んに行われており、自給率は100%でした。しかし、明治以降ゴマの輸入量が増えた結果、現在の自給率は0.1%未満と低水準になっています。価格では海外産のゴマに劣るため、高栄養価の品種や有機栽培などを売りとしているのが、日本のゴマ農業の特徴です。

国産のゴマの中には、セサミンを始めとするゴマリグナン類を多く含んでいる「まるひめ」「まるえもん」「ごまぞう」などの高リグナン含有種があり、海外産のゴマよりも栄養価の高さで秀でています。産地別のブランドでは、黒ゴマなら丹波(兵庫)、白ゴマは喜界島(鹿児島)、金ゴマは西脇(兵庫)が有名です。

国産ゴマの中でも有機栽培のものは、有機JAS認定機関から「有機ゴマ」の認定を受けて販売されています。農薬・化学肥料・遺伝子組み換え不使用の有機栽培で育てられたゴマを選びたいと言う方は、「有機ゴマ」と書かれたものを探してみて下さい。

国産のゴマのメリット

国産ゴマのメリットですが、ゴマそのものを食べる場合は、高栄養価の品種を選ぶことでセサミンや他のゴマリグナン類をたっぷり摂る事が出来ます。海外産のゴマの場合、品種まで確認することは難しいですが、国産のゴマだと品種や有機栽培かどうかが分かるようになっていることが多いです。高栄養価のゴマや有機栽培のゴマを選ぶことが出来るのは国産ならではのメリットと言えるでしょう。

ただし、このとき注意してほしいことは、「国産・海外産でセサミンの効果に変わりは無い」ということです。ゴマの品種によって栄養価が違うのは、含まれているセサミンの量が違うからであって、セサミンそのものに違いはありません。従って、サプリメントに「国産ゴマ使用」と書かれていたとしても、海外産のゴマを原料とするサプリメントより効果があるとは限りません。サプリメントの場合は、ゴマの産地よりもセサミンの量で、効果を判断するようにしましょう。

国産のゴマのメリットを考える上で一番と言って良いのが、安全性の高さです。国産のゴマには有機栽培で農薬不使用のものが少なくありませんし、そうでなくても日本の農薬の検査基準は世界的に見てもトップクラスの厳しさです。海外産のゴマの場合、日本で禁止されている農薬が使用されていたり、残留農薬値が日本の基準値を上回っていたりする可能性が少なからずあります。大手サプリメーカーでは何百種類もの農薬について、残留農薬が無いかどうかを検査しますが、不安の種は少しでも取り除いておきたいというのであれば、国産のゴマを原料としたサプリメントを購入するのが良いでしょう。

まとめ

ゴマの主要生産地はアジア、アフリカ、南アフリカに分布しており、国内自給率0.1%未満の日本はそれらの地域からの輸入に頼るところが大きいです。価格面では海外産に引けを取っている国産ゴマの売りは、高栄養価の品種や有機栽培などです。

国産ゴマのメリットですが、国産ゴマの場合は高栄養価の品種が手に入れやすいことや安全性の高さが挙げられます。

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