健康と若さにセサミン

ゴマの栄養素セサミンは、肝機能の向上やガン予防など、様々な効能を持つことで知られています。実はセサミンは、健康や若さに最も効果がある栄養素と言っても過言ではないほど、身体の不調や老化現象に効果がある栄養素なのです。セサミンの、健康や若さに関する効能をご紹介します。

セサミンの抗酸化作用

セサミンの数多くある効能の中でも、最も有名なものが抗酸化作用です。抗酸化作用とは、身体で発生した有害な活性酸素を除去する働きのことです。まずは、活性酸素が人体にどのような悪影響を及ぼすのかを見ていきましょう。

人間が生きる上で酸素は必要不可欠なものです。しかし、この酸素が時折、毒性のある活性酸素に変化することがあります。活性酸素は、周囲の細胞や組織を傷つけ、ガン細胞化したり、機能を喪失させたりする厄介な存在です。活性酸素が原因で起こると考えられている疾病・症状には、主なものだけでも次のようなものがあります。

・ガン
・シミ
・しわ・皮膚のたるみ
・白髪・脱毛
・うつ病や精神的な不安定さ
・冷え性などの不定愁訴
・動脈硬化
・高血圧

これらを見れば、活性酸素が原因となって起こる疾病・症状の中には、いわゆる「老化」現象もあることが分かるかと思います。老化のメカニズムについては研究途上ですが、この活性酸素こそが生物の老化の原因であると考える学者もいるほどなのです。

セサミンのように、活性酸素を除去する「抗酸化作用」を持つ物質のことを「抗酸化物質」と言い、有名なものではビタミンCやイソフラボンなどがあります。

活性酸素は、食べた栄養を分解・合成する器官である肝臓で最も多く発生し、人体で発生する活性酸素の約8割が肝臓由来であるとされています。セサミンが他の抗酸化物質に比べて優れている点は、「肝臓で吸収される」という点です。ほとんどの栄養素は胃や腸で吸収されますが、セサミンは肝臓の門脈から吸収されるため、肝臓の活性酸素にダイレクトに作用することができるのです。活性酸素の大半は肝臓で発生し、肝臓ガンの原因となりますから、セサミンは特に肝臓ガンの予防に効果を発揮します。

セサミンの大半は肝臓で発生した活性酸素の除去に使われますが、肝臓で消費されなかった分は、血管を通して全身に行き渡ります。その過程で、血管内の活性酸素を除去することで動脈硬化や高血圧を予防し、頭部ではシミやしわ、脱毛などの原因となる紫外線由来の活性酸素を除去します。また、強いストレスを感じた際に発生する活性酸素も除去し、神経細胞の破壊を食い止めるため、うつ病や不定愁訴、自律神経の乱れといった神経関連の症状にも効果を発揮するのです。

セサミンが持つ抗酸化作用以外の効能

抗酸化作用以外のセサミンの効能としては、「肝機能の向上」「血中コレステロール値の低下」「女性ホルモン・エストロゲンのサポート」が挙げられます。

先ほど述べたようにセサミンは、肝臓から吸収されます。この際に、肝臓で脂質やタンパク質、アルコールなどを分解する酵素を活性化し、肝臓の代謝能力を向上させます。そのため、食事の栄養を効率良く吸収できるようになり、体力が回復するため、滋養強壮にもつながります。

また、肝臓の代謝能力が落ちてしまうことがきっかけで、肝臓に脂質がたまるのが脂肪肝です。セサミンは肝臓の代謝能力を高めるため、脂肪肝も改善に向かうようになります。

肝臓で分解・合成された栄養素は血液を通じて全身へ向かいますが、その際に、脂質はコレステロールという形で、血液中に運ばれます。このコレステロールには、HDLコレステロールとLDLコレステロールの2種類があり、HDL コレステロールが末端組織から肝臓の方向へ、LDLコレステロールが肝臓から末端組織へ、脂質が運ばれる時の形態となっています。LDLコレステロールは、末端組織に脂質を運んで、肥満や動脈硬化の原因となるため、俗に「悪玉コレステロール」と呼ばれるのに対し、HDLコレステロールは、血液中の余分な脂質を肝臓へと運ぶことで、肥満や動脈硬化を抑える働きがあるため、「善玉コレステロール」と呼ばれています。

セサミンには、この血液中のLDLコレステロールや中性脂肪を減らし、HDLコレステロールを増やす働きがあるため、肥満や動脈硬化を防ぐ効果があると言えます。そしてさらに言えば、肥満や動脈硬化によって引き起こされる脳梗塞や心筋梗塞などの、重篤な心臓血管系の疾患のリスクを減らしてもいるのです。

セサミンやイソフラボンなどのポリフェノール類(植物由来の栄養素の一種)は、女性ホルモンのエストロゲンに似た構造をしており、人体では女性ホルモンとほぼ同様の働きをします。そのため、女性ホルモンの欠乏が原因で起こる更年期障害を、セサミンを摂ることで抑えることができます。

セサミンの効能を高めるには

これまで見てきたセサミンの効能を高めるには、どのようにすれば良いのでしょうか?まずは「活性酸素が発生する生活習慣を避ける」ことが挙げられます。セサミンは活性酸素と反応することで消費されますから、活性酸素の量が多ければ、セサミンの効果も相対的に下がってしまいます。活性酸素が発生する原因となるものには、次のようなものがあります。

・紫外線
・タバコ
・過度の飲酒
・化学薬品
・過度の添加物
・強いストレス
・激しい運動

これらの項目を避けることで、セサミンの抗酸化作用を、必要な部位に効かせることができます。

セサミンと一緒に摂りたい栄養素

市販のセサミンサプリメントの大半は、セサミン以外の栄養素も一緒にミックスされています。それでは、どのような栄養素との組み合わせを選べば、日々の健康維持や老化防止に効果があるでしょうか?セサミンと配合されることが多い栄養素の中で、おすすめのものは次のようなものです。

・DHA・・・青魚に多く含まれており、学習能力の向上や抗ガン作用などがあります
・EPA・・・DHA同様、青魚に多く含まれており、脂質代謝の向上や高血圧改善に効果があります
・ビタミンE・・・強い抗酸化作用を持ち、活性酸素から細胞や組織を守ります
・オリザプラス・・・玄米ポリフェノールを凝縮した成分で、自律神経の働きを高め、肌のハリに効果があります
・ローヤルゼリー・・・ミツバチの分泌物で、アミノ酸やミネラルを豊富に含み、滋養強壮に良いとされています

これらのうち、DHAはセサミンや他の栄養素が持っていない「脳」に対する効果があるため、脳の老化防止に欠かせません。EPAやビタミンE、オリザプラスはセサミンとも効能がかぶる部分がありますが、セサミンが肝臓から吸収されて、肝臓中心で働くのに対し、これらは胃腸から吸収されて、全身を巡りますから、セサミンとこれらの栄養素を共に摂ることで、全身をくまなくカバーすることができます。ローヤルゼリーは、アミノ酸を始めとする多くの栄養素を含んでおり、滋養強壮効果があるため、日々生き生きと活動する活力を与えてくれます。ぜひ、サプリメント選びの参考にしてみてください。

まとめ

ゴマの栄養素セサミンは、抗酸化作用を始めとして様々な効能を持つ、健康維持や老化防止に非常に役立つ栄養素です。

人体に必要な酸素が、ふとしたことで有害な活性酸素に変わることがあります。活性酸素は、周囲の細胞や組織を傷つけ、ガンやうつ病、老化現象の原因となります。セサミンには、この活性酸素と反応することで除去する「抗酸化作用」があるため、ガンやうつ病、老化現象に効果があるのです。

セサミンには、抗酸化作用以外にも「肝機能の向上」「血中コレステロール値の低下」「女性ホルモン・エストロゲンのサポート」などの効能があり、肥満や高血圧、更年期障害などに効果を発揮してくれます。

摂取したセサミンは、活性酸素を除去することで消費されていきますから、活性酸素が多い状態では、セサミンの効果は相対的に小さくなってしまいます。活性酸素を発生させる「紫外線」「タバコ」「過度のアルコール」などを避けるようにしましょう。

市販のセサミンサプリメントの大半は、セサミン以外にも栄養素がミックスされています。セサミンとミックスされることが多い栄養素の中で、健康維持や老化防止に特に効果があるものとしては、DHAやEPA、ビタミンE、オリザプラス、ローヤルゼリーなどがあります。

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